扉と竹

そんな1ヶ月の逃亡中にも谷根千地域はいくつか祭りがありまして全てに参戦。谷中芸工展、谷中まつり、下町祭りと。前年と同じく天候にイマイチ恵まれませんでしたが、幸いなことに私がまわったのは唯一快晴だった初日。ただ準備をまだ終えていないところもあり、「また来週来ます」と言っておきながら天候不順で結局まわれなかったところ何ヶ所か。初日にスタンプラリーで9ヶ所押してたんですが、最後の1つをもらったのは最終日前日。なんか初日がっつくのもどうかと思って。自転車飛ばして景品目当てだけにまわっている小学生たちと同じに見られても嫌だし(実際そういう小学生を初日に何人も目撃している)。景品はしっかりいただきましたけどね。


越してきたばかりだった前年に比べ土地勘がついたのもあり今年は効率よく、前年より多くまわれました。その中で印象に残っているのは谷中ハウスと最終日前日nidoで行われた尺八の演奏会ですかね。


谷中ハウスは普通の一軒家を展示スペースにし、そこでのインスタレーション。暗がりの部屋の中で明滅するモニターと、一冊置かれた分厚い冊子。その冊子に鉛筆がはさみこんである。各ページの片隅に写真がプリントされ、その余白に何でも書き込むことが可。部屋暗がりが隔絶(拒絶)を示すならこの日記はもう1つの扉(その点対称に置かれるモニターにも扉を開くシーンが定期的に写しだされる)か。


nidoでの尺八の演奏会は気持ち良くなってこくりこくりと…なってしまいましたが個人的に芸工展の良い締めになりました。不忍ブックストリートの時のようにとにかく全部まわってレポートなんてことをこのイベントではしませんでしたが、日常生活でバタバタしてたんでついつい。それだけ気持ち良かったということで。